全日本仏教青年会について
理事長あいさつ
第24代全日本仏教青年会理事長 新井順證
この度、全日本仏教青年会(以下、全日仏青)第24代理事長に就任させて頂いております、和宗仏教青年連盟の新井順證と申します。全日仏青は英語でALL JAPAN YOUNG BUDDHIST ASSOCIATIONと書き、略称をJYBAと表記します。全日仏青は国内13団体で構成されており、加盟団体の人員総数は二万人以上に上ります。国内だけで無く世界仏教徒青年連盟(WFBY)唯一の日本センターという機能も有し、世界の仏教徒との交流も為され、仏教徒として様々な情報を共有でき、あらゆる民族・宗教・宗派といった見えない垣根を越えられるであろう団体となっております。
コロナ禍で我が国のみならず多くの人命が失われ、それがようやっと終わりに差し掛かろうかと感じた矢先に令和六年能登半島地震が正月一日に発災し、大切な命が失われ、悲しみに暮れる人々に一日でも早く笑顔が戻ります様祈る毎日です。世界を観ましても天災・人災・飢餓・疫病は仏教が始まって2500有余年経った今でも無くなる事は無く、お釈迦様から連綿と教え伝わる「生・老・病・死+愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五陰盛苦」の四苦八苦の娑婆世界に我々は翻弄され続けています。
私の元々の所属宗派は和宗ですが、耳慣れない方も多いかと思いますので、少し説明しますと、聖徳太子創建の大阪にある日本最初の官寺「四天王寺」が本山となります。聖徳太子と言えば、女帝であられた推古天皇の摂政となり、政治家として仏教や儒教を取り入れた政治を勧められ、中でも世襲ではなく能力主義で位を決めた冠位十二階と我が国最初の憲法である憲法十七条が有名かと思いますが、その憲法十七条の第一条に「和を以て貴しと為し云々」から始まる文言があり、その最初の一文字「和」を頂いた宗派が「和宗」です。
ですので和宗僧侶の私が全日仏青理事長になるに当たり、この第24期のスローガンは分かり易く「和」とさせて頂いております。全日仏青は13の宗派仏青ならびに地域仏青で成り立っていますが、お互いの共通項だけで動こうと思えば必然的に狭くなりますので、各加盟団体の得意分野を発揮できてそれを互いに讃え合い学び合える場になれば良いと考えています。何故なら「和」とは同じ思想で同じ行動をする「同」とは違い、他人同士は絶対的に違う存在であるという観点から仲良く意見を交わし合い高め合って目標に向かう事に意味があるからです。全日仏青加盟団体の一人一人は有能であっても万能とまでは行きません。しかし有能が二万人も集まれば文字通り「万能」な組織となり得ると思うのです。
我々は仏教徒としては己を高め、人様の為に祈る事が第一義ですが、国家安泰や世界平和を祈るにしても全日仏青全員が平和と調和といった「和」を実践してはじめて大きな祈りとなるのだと信じます。全日仏青内に現存する事務局はじめ各委員会は勿論実践的な事業を行っていますが、その奥には別団体が目標に向かい顔を合わせて名前を呼び合い、相手を尊重しながら意見を交わして刺激し切磋琢磨し合う事、延いては老僧になってもどこかで邂逅すれば笑顔で肩を叩き合える関係性を構築するための重要な機能が備わっていると思っています。
私自身は譬喩でなくぽっと出の無能ではありますが、第24期全日本仏教青年会を皆と一緒に楽しく運営し、次期に繋げる事が出来ればと考えております。これをお読みの皆様におかれましては今まで通り、願わくは今まで以上に全日仏青へのご理解ご支援ご協力。又はご指導ご鞭撻賜ります様何卒宜しくお願い申し上げます。合掌
新井順證
歴代理事長
- 第23代理事長 西郊良貴
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この度全日本仏教青年会(以下全日仏青、英語表記名 ALL JAPAN YOUNG BUDDHIST ASSOCIATION、略称 JYBA)第23代理事長に就任いたしました西郊良貴(にしおかりょうき)と申します。令和3年12月より令和5年5月まで務めさせていただきます。御仏の教えの加護の下、宗派や地域を越え青年僧らしく多様性を求めつつ、コロナ禍の中での活動をして参ります。
全日仏青は、天台仏教青年連盟、金峯山青年僧の会、和宗仏教青年連盟、全真言宗青年連盟、全国浄土宗青年会、融通念佛宗青年会、臨済宗青年僧の会、全国曹洞宗青年会、全国日蓮宗青年会、埼玉県佛教青年会、神奈川県佛教青年会、大阪府佛教青年会、(一社)神戸青年仏教徒会、13の団体からなる団体で、9宗派の全国青年会と4地域の仏教青年会が参加加盟しています。当会は、1977年に設立された、日本全国の宗派・地域の垣根をこえて活動する仏教青年団体です。
また、世界仏教徒青年連盟(WFBY)唯一の日本センターでもあり、全世界の仏教徒と交流を深めつつ、仏教文化の宣揚と世界平和の進展に寄与することを目指しています。様々な社会情勢下の元、仏教青年会はそれぞれの役割を果たす為、日々精進しています。コロナウイルス感染症対策を施しつつ、出来ることから始める。
また、一昨年9月より2年の任期でWFBY日本人初の会長に村山博雅師(全国曹洞宗青年会)が就任され、コロナウイルス感染症拡大により執行部会議が開けない中、世界的なパンデミックによって役員の任期延長に伴い、村山会長にはご法体を護持し更なる世界仏教徒青年連盟の発展に寄与していただきますこと、会長輩出団体として全日仏青はWFBY活動を支え、さらには応援や協力を惜しまず支えてしていきたいと考えております。
今期の目標テーマとして『多様性における青年僧の役割』を上げたいと思います。
世界にまた日本に目を向けたとき持続可能な開発目標「SDGs(※1)」を継続して行うこと、個人として出来るものから、組織として活動するものまでさまざまなあり方を模索していき、コロナ禍の中出来うる事から実践して行きたいと考えております。また日本全土で災害が多発している近年、南海トラフや豪雨災害、地震や大雨のよる被害が拡大している中で、伝統仏教教団に所属している青年僧の活動は多くの信頼を得られております。これは青年会活動を行ってきた諸先輩は元より各宗派が開宗された時から現代まで多くの先徳・先輩諸師の賜物であると確信しています。この信頼を損なうことが無いよう全日仏青会員一同が手を取り合い、減災、防災、復興支援、物故者慰霊など多角的また多面的な活動をしていきたいと思います。
また都市およびその近郊地域の今日のさまざまな変化は誠に驚く程であり、寺院に対する地域社会からの要求は多様化しつつあり、社会法規上のいろいろな制約も増えつつあります。地域による著しい多様化に対応するには、過去の宗団組織のみでは対処し得なくなりつつあり、そこに地域仏教会・地域仏青の存在の必然性を見ます。宗派仏青をタテ糸にし、地域仏青をヨコ糸として、個々の青年同志が触れ合い、刺激し合う中で、自己の信仰心と資質及び教養を高めなければなりません。
令和の時代、国民の諸問題としてジェンダー問題、女性問題(女性僧侶)にしてもこれからは様々なところで話し合い結果を求め、今まで知りえることの出来なかった事に目を向けなくてはなくてはなりません。戦後日本における宗教的情操教育が行われていない現在、社会に向けて情報を発信していかなくてはならないと感じています。
同時に極度に発達した情報化社会の中では自分だけの中に閉じこもっていては通用しません。各宗祖の人格を通して釈尊を知り、釈尊を通して、人を知り、世界を見る眼を持つ気概を抱きたいと思っています。またその第一歩が、全日仏青の活動であり、その地道な活動と何物にもよらない活動、他に色々な手段や方法を求める前に、自ら試みて実践し現場にて様々な活動を行ってこそ、明日の全日本仏教青年会を見ていきたいと考えております。そのためにも何卒みなさまのご支援・ご協力をよろしくお願い申し上げます。第23代全日本仏教青年会理事長
西郊良貴※1 2015年9月、ニューヨーク国連本部において「国連持続可能な開発サミット」が開催され、193の加盟国によって「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。これは、「誰一人取り残さない ─ No one will be left behind」を理念として、国際社会が2030年までに貧困を撲滅し、持続可能な社会を実現するための重要な指針として、17の目標が持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)として設定されました。
- 第22代理事長 谷 晃仁
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全日本仏教青年会(以下、全日仏青)第21代理事長に就任いたしました倉島隆行と申します。平成31年5月末までの2年の任期の間、御仏の教えのもと、宗派と地域を超えた青年僧の活動を展開して参ります。どうぞよろしくお願いします。
全日本仏教青年会(以下全日仏青、英語表記名 ALL JAPAN YOUNG BUDDHIST ASSOCIATION 、略称 JYBA)第22代理事長に就任いたしました谷晃仁と申します。令和元年6月より2年間令和3年5月まで務めさせていただきます。御仏の教えの下、宗派や地域の垣根を越え青年僧らしく多面的な活動を行っていく所存であります。
全日仏青は、天台仏教青年連盟、金峯山青年僧の会、和宗仏教青年連盟、全真言宗青年連盟、全国浄土宗青年会、融通念佛宗青年会、臨済宗青年僧の会、全国曹洞宗青年会、全国日蓮宗青年会、埼玉県佛教青年会、神奈川県佛教青年会、大阪府佛教青年会、(一社)神戸青年仏教徒会、13の団体からなる団体で、9宗派の全国青年会と4地域の仏教青年会が参加加盟しています。当会は、1977年に設立された、日本全国の宗派・地域の垣根をこえて活動する仏教青年団体です。
また、世界仏教徒青年連盟(WFBY)唯一の日本センターでもあり、全世界の仏教徒と交流を深めつつ、仏教文化の宣揚と世界平和の進展に寄与することを目指しています。また、昨年9月より2年の任期でWFBY日本人初の会長に村山博雅師が就任され、さらに国際交流が盛んになっていきます。会長輩出団体として全日仏青はWFBY活動を支え、さらにはリードしていきたいと考えております。
今期は昨年の全国大会で出来た僧侶以外の各種団体様とのご縁を大事にしていき、仏教青年会の可能性や新たな活動を模索していきたいと思います。そのためにもまずは加盟団体会員相互の繋がりを強くし、共有協働のためのパートナーシップを作っていく所存であります。
そのためにも何卒みなさまのご支援・ご協力をよろしくお願い申し上げます。
第22代全日本仏教青年会理事長
谷 晃仁活動テーマ
『パートナーシップ』基本理念
今期はさまざまな繋がりを大事にし、その繋がりがいかに大切で重要なものであるかを再確認していきたいと考えております。昨年11月に行われた世界大会において繋がりに重要性を強く感じたためであります。そのためテーマに『パートナーシップ』を掲げ、身近なことからみれば、全日仏青会員相互の繋がり、加盟団体それぞれが組織として横の繋がりを持つこと、仏教関係外郭団体と協力すること、他業種の智慧と経験をいただき新たな可能性を見つけること、日本の方に参加いただき仏教を感じてもらうこと、世界の方に日本仏教の今を知っていただくこと、すべてが繋がりの上で出来ていること、これらをより強固なものとしていくことを目指します。
災害が多発している近年、伝統仏教教団に所属している青年僧の活動には多くの信頼を得られております。これは青年会活動を行ってきた諸先輩は元より各宗派が開宗された時から現代まで多くの先徳のご偉功の賜物であります。この信頼を損なうことが無いよう全日仏青会員一同が手を取り合い、減災、防災、復興支援、物故者慰霊など多面的な活動に尽力していきます。
世界に目を向ければ、世界大会テーマにもありました「SDGs(※1)」を継続して目標とし、一個人として出来るものから、組織として活動するものまでさまざまなあり方を模索していきたいと考えております。
仏教の根本であります祈りや慈悲、これらの和を広げ、様々な活動で「パートナーシップ」を結び10年20年先まで切れない仏縁の基礎となればと考えております。
最後にこの全日本仏教青年会が末永い活動を展開していくために、金銭的負担、人員的負担、役職的負担などを見直し、組織としての変化を求めていきます。
これからの2年間、全日仏青活動にご理解、ご協力賜りますようお願い申し上げます。
※1 2015年9月、ニューヨーク国連本部において「国連持続可能な開発サミット」が開催され、193の加盟国によって「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。これは、「誰一人取り残さない ─ No one will be left behind」を理念として、国際社会が2030年までに貧困を撲滅し、持続可能な社会を実現するための重要な指針として、17の目標が持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)として設定されました。
- 第21代理事長 倉島隆行
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全日本仏教青年会(以下、全日仏青)第21代理事長に就任いたしました倉島隆行と申します。平成31年5月末までの2年の任期の間、御仏の教えのもと、宗派と地域を超えた青年僧の活動を展開して参ります。どうぞよろしくお願いします。
今期の全日仏青活動方針を述べさせていただきます。
全日仏青は、天台仏教青年連盟、金峯山青年僧の会、和宗仏教青年連盟、全真言宗青年連盟、全国浄土宗青年会、融通念佛宗青年会、臨済宗青年僧の会、全国曹洞宗青年会、全国日蓮宗青年会、埼玉県佛教青年会、神奈川県佛教青年会、大阪府佛教青年会、(一社)神戸青年仏教徒会、13の団体からなる団体で、9宗派の全国青年会と4地域の仏教青年会が参加加盟しています。当会は、1977年に設立された、日本全国の宗派・地域の垣根を越えて活動する仏教青年団体です。また、全日仏青はALL JAPAN YOUNG BUDDHISTASSOCIATION(JYBA)として世界仏教徒青年連盟WFBY唯一の日本センターでもあり、全世界の仏教徒と交流を深めつつ、仏教文化の宣揚と世界平和の進展に寄与することを目指しています。
平成30年11月、世界仏教徒連盟WFB・世界仏教徒青年連盟WFBY主催の「第29回WFB世界仏教徒会議・第20回WFBY世界仏教徒青年会議日本大会」が千葉県マロウドインターナショナルホテル成田(6日〜8日)と神奈川県横浜市にある曹洞宗大本山總持寺(11月9日)を会場に開催されます。この機縁に日本青年仏教徒が一致団結し、それぞれの宗派の特色を活かしながら「日本仏教を世界に発信する」という目標を共有し、協働する時だと考えます。
第21期全日仏青は、『慈悲の行動 〜日本仏教を世界へ〜』をテーマとして歴代の全日仏青が取り組んできた活動を更に展開します。6年前に発災した東日本大震災は日本人にとって、そして全日仏青にとっても大きな転換期でした。
物質主義として経済発展を優先したあり方を根底から見直し、今一度「幸せとは何か、生きるとは何か」を問い直しているのが現代人だと考えます。
あの時、被災地では寺院が避難所として開放され、全国から多くの青年僧がボランティアに駆けつけました。目の前に積まれた瓦礫撤去や除染作業、傾聴活動では僧侶として何ができるか?という自問自答を幾度となく繰り返す中で様々な気づきも得ました。
正しく大乗仏教における「上求菩提 下化衆生」とは寺院内だけの修行ではなく、衆生の苦しみの中に立った時に初めて感じる菩提心だと知りました。我々、全日仏青の仲間は『慈悲の行動』を実践する友として、今期も更に現代社会の声なき声にしっかりと耳を傾けながら活動します。
2015年9月、ニューヨーク国連本部において「国連持続可能な開発サミット」が開催され、193の加盟国によって「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」Transforming our world: the 2030 Agenda for Sustainable Development が採択されました。このアジェンダは、「誰一人取り残さない-No one will be left behind」を理念とし、2030年までに国際社会が貧困を撲滅し持続可能な社会を実現するための重要な指針として、17の持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)を設定しています。
我々、全日仏青は、これからの日本仏教の未来を創造していく中で、この地球規模・人類規模の壮大なテーマに対し、仏教界のみならず他宗教や他セクターと手を携えながら、貢献できる可能性を持った団体であると信じています。
現在、それぞれの寺院で取り組む社会支援活動は人類にとっては小さなものかもしれませんが、その小さな想いが重なり合い、仏道を求める衆生と勇猛の健志が揃った時、日本から世界へ日本大乗仏教の秘めたる可能性が開花し、人類普遍的な『和』の世界が実現するものと考えます。
皆様には全日仏青の活動へのご理解とご協力をお願い申し上げます。
合掌I am Ryugyo KURASHIMA, the 21st president of the All Japan Young Buddhist Association. During the term as the president, I will be keen on the activity of young Buddhist priests across the regions and the Buddhist denominations under the teaching of Buddha.
Here I am going to tell you about this term’s policy of JYBA.
JYBA consists of 13 Japanese Buddhist youth organizations. Founded in 1977, JYBA has been active both nationally and regionally working across denominations. In global scope, JYBA is proud to be the sole regional center of the World Fellowship of Buddhist Youth (WFBY) in Japan. It is our mission to contribute to the propagation of Buddhism and world peace by working closely within the fellowship of Japanese Buddhist youth.
In November 2018, we will take part in “the 29th WFB (World Fellowship of Buddhists) conference” and “the 20th WFBY (World Fellowship of Buddhist Youth) conference Japan” held by WFB and WFBY at Marroad International Hotel in Chiba (November 6-8) and Sōji-ji temple, a head temple of the Sōtō school of Zen Buddhism (November 9). Taking advantage of this opportunity, JYBA will all stand together and share the goal, which is to introduce Japanese Buddhism to the world by making use of distinctive features of each denomination.
Taking over past efforts, we establish “Compassion in Actions” as the slogan of the 21st JBYE.
The Great East Japan Earthquake on March 11, 2011, was a big turning-point for thousands of Japanese people including us. The unprecedented earthquake and massive tsunami posed a more fundamental question as to how we should live, what is happiness with reflecting on the supremacy of economy.
At that time, many Buddhist temples had been used as shelters for the sufferers, many young Buddhist priests had rushed to help from all over the country. Engaging in debris disposal, decontamination work and listening to the sufferers’ voices, we asked ourselves what we can do as a priest over and over.
Then we could learn the meaning of 上求菩提 下化衆生 (the aspiration for Buddhahood and the relief of all living beings) in Mahāyāna first-hand, through shared suffering with such victims. We, therefore, value listening attentively to unheard voices in contemporary society to implement our mission “Compassion in Actions”.
“Transforming our world: the 2030 Agenda for Sustainable Development” that was adopted by the United Nations General Assembly in 2015, sets 17 Global Goals for the eradication of poverty and realizing a sustainable society until 2030.
We believe JYBA can contribute to resolve such global issues with other Buddhist traditions and religions.
Although each work in temples would be too forceless to change the whole world, I am sure that we can accomplish a major goal by a series of smallest things brought together.
We appreciate your understanding and cooperation.
With Palms Together
- 第20代理事長 東海林良昌
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平成27年6月23日
みなさまようこそ全日本仏教青年会のウェブサイトへ。私たち全日本仏教青年会(以下全日仏青、英語表記名は、ALL JAPAN YOUNG BUDDHIST ASSOCIATION 、略称JYBA)は、天台仏教青年連盟、金峯山青年僧の会、和宗仏教青年連盟、全真言宗青年連盟、全国浄土宗青年会、融通念佛宗青年会、臨済宗青年僧の会、全国曹洞宗青年会、全国日蓮宗青年会、埼玉県佛教青年会、神奈川県佛教青年会、大阪府佛教青年会、(一社)神戸青年仏教徒会、13の団体からなる団体で、9宗派の全国青年会と4地域の仏教青年会が参加加盟しています。当会は、1977年に設立された、日本全国の宗派・地域の垣根をこえて活動する仏教青年団体です。
また、世界仏教徒青年連盟(WFBY)唯一の日本センターでもあります。私たちは、仏教の和の精神に基づき、日本全国の仏教青年相互の密接なる連絡提携友好をはかり、且つ全体事業を企画運営する事により、真に時代に即応する仏青活動を展開すると共に、全世界の仏教徒と交流を深めつつ、仏教文化の宣揚と世界平和の進展に寄与することを目指しています。
これまで本会は40年近くの歴史を持っていますが、年間最大の行事で、毎年4月26日に奈良市東大寺で開催される「仏法興隆花まつり千僧法要」を中心として、機関誌『全日仏青』の発行、東日本大震災被災者への救援活動など社会への奉仕活動、International Buddhist Youth Exchange program(IBYE)への参加や実施による国際親善及び仏教文化交流、さらに世界仏教青年連盟(WFBY)の日本国内における唯一のセンターとして運営への参加および諸事業への協力を行ってきました。
日本仏教は大乗仏教の日本的展開です。それは祖師の仏教解釈に基づき教団(宗派)が形成され、それぞれの教団を基盤とし、各宗派の特色豊かな教理や実践の発展を見た仏教であると言えます。そして現代社会においては、各宗派に所属する寺院が祖先祭祀を担う存在となり、その地位を確固たるものにしてきました。
その一方、近代以降の日本では世界的な傾向と軌を一にして世俗化が進み、第二次世界大戦後は戦時下体制への反省と政教分離の観点から公的な場における宗教の排除が行われ、また近年にはいわゆる宗教離れの傾向が強まり、日本経済の衰勢と共に、華美な葬儀への批判や慣習の合理化の問題など、日本の各仏教団体を取り巻く状況は決して楽観できるものではなく、その活動も岐路に立たされています。
しかし、2011年に発生した、東日本大震災以降、各仏教教団や寺院が取り組んだ被災地支援活動(寄り添い活動・カフェ・傾聴・食糧配布)など、それぞれの立場からの新しい活動が生まれており、日本仏教の明るい未来を見出すことができます。このような日本仏教のこれまで、いま、そしてこれからを見据えながら、この第20期全日仏青は、「慈悲の実践 The Compassion in practice」を基本理念とし活動を展開します。
この社会に寄り添う「慈悲の実践」こそ、現在の日本仏教が世界に発信できる仏教精神であると確信しています。
そこで第20期全日仏青では、社会と関わり続ける日本仏教の「慈悲の実践」を基本理念として活動を行い、世界へと発信いたします。
私たちは「慈悲の実践」の世界発信のために、私たちは以下の三つの活動を展開します。
第一には「情報の共有化と発信」です。先にも述べたように日本の仏教は他国に比べ宗派ごとの特色ある発展を遂げていますが、海外でよく理解されているとは言い難い状況です。各加盟団体の情報の共有化を図り、その上で各加盟団体の教理や実践、そして活動情報を日本語・英語でインターネット上に掲載し、国内外に向けて日本における仏教青年会活動の現在を発信していきます。
第二には「研修活動への参加勧奨と開催」です。ここでは、東日本大震災以降の各加盟団体や仏教NGO等で取り組んでいる、心のケア、自死問題、防災減災への取り組み(備蓄・訓練)、貧困問題、グローバル社会における格差問題、平和運動など、現代社会に即した取り組みへの参加勧奨と、当会独自の研修会やボランティア活動を企画し、それらへの参加を通じて会員各自の僧侶としての資質向上と、教化・社会活動への動機づけを高めていきます。
第三には、「40周年記念事業の実施」です。2017年に全日仏青は発会40周年を迎えます。その記念すべき節目にあたり、40周年記念事業を実施いたします。その主な内容は、40周年記念式典、東日本大震災の復興地である東北地方での全国大会・IBYE(世界の仏教青年の交流研修)の開催、そして東日本大震災七回忌法要の実施です。
これらの事業は、これまでの全日仏青の仏教興隆と国際交流の歩みを振り返り、さらにそれを海外の仏教徒や世界に発信し、皆で東日本大震災の物故者の追善と復興を祈ることで、「世界のこれから」を仏教徒が共に描いていく試みです。以上三つの活動を展開して参ります。
現在国内国外には、未来に希望を持って前に進む人々がいますが、その一方、明るい未来を見出せない人々が多く存在します。しかし、仏の慈悲は前に進む人にも立ち止まる人にも、分け隔て無く平等に降り注いでいるはずです。それに気づける世界、気づかされる世界を、「慈悲の実践」という基本理念をよりどころとし、私たちは国内外の仏教に縁のある人々が形成するワールドブディストコミュニティ(世界仏教徒共同体)や同時代に生きる人々全てと共に、誰もが希望を見出せる世界を作り上げていくことを活動の目標といたします。
このウェブサイトをご覧になったみなさま、私達の活動にご関心を持っていただきありがとうございます。ぜひ私達の活動に実際にご参加いただき、共に慈悲の実践に取り組んでみませんか。お志をお持ちのお方、ぜひ私たちにお問い合わせください。どうぞよろしくお願い申し上げます。
合掌平成27年6月23日Welcome to our website! The All Japan Young Buddhist Association (JYBA) consists of 13 Japanese Buddhist youth organizations. Founded in 1977, JYBA has been active both nationally and regionally, working across denominations.
In the global scope, JYBA is proud to be the sole regional center of the World Fellowship of Buddhist Youth (WFBY) in Japan. It is our mission to contribute to the propagation of Buddhism and world peace by working closely within the fellowship of Japanese Buddhist youth, organizing and implementing Buddhist youth activities that are timely and relevant for the world today, and cultivating global Buddhist exchange with the harmonious spirit of Buddhism.
Nearing 40 years since its inception, JYBA has a long history. "An Annual Ceremony of One Thousand Priests for the Celebration of Buddha’s Birth and Propagation of the Dharma" is our biggest event and has been held every year at Todai-ji Temple in Nara. Other activities include publishing the JYBA newsletter, providing humanitarian relief for the Great East Japan Earthquake, and participating in the International Buddhist Youth Exchange (IBYE).
Over the centuries, Mahayana Buddhism in Japan has gone through unique transformation. Many sangha were initially formed based on the master Japanese Buddhists’ interpretations of the Dharma, and those sangha evolved into different denominations. In this way, Japanese Buddhism demonstrated rich diversity in doctrine as well as in practice. Buddhist temples in Japan firmly take a role in festivals and memorial ceremonies for the ancestral spirits.
Centuries passed, secularization had spread in postmodern Japan as a global trend. The post-World War II era saw the elimination of religions in public platform, due to the principle of separation of government and religion. In recent years, the presence of religion in society and in people’s lives has become sparse. As we see the decline of Japanese economy, more people question the idea of holding grand funerals and also lean toward the simplification of traditional customs. Buddhist organizations in Japan hardly take this situation optimistically. It seems that we are at a crucial stage in terms of Buddhist roles in society today.
Meanwhile, there is good news. After the Great East Japan Earthquake in 2011, various new actions have been taken by many Buddhist organizations and temples within their own ability and assets. For example, they started cafés in the affected areas, visited the people to give support and listen, and provided them warm food. These are just a few examples. In these actions you may witness a brighter future for the Japanese Buddhist community.
As we look ahead to the future and learn from the past, JYBA will continue to progress further with the theme "Compassion in Practice" for the next 2 years. We believe that this theme is exactly the aspect of Buddhist spirit which we should be able to convey to the world.
In order to do so, we have three missions. The first one is "Share Information". Compared to Buddhism of some other countries, Japanese Buddhism may not be as well-known. We are going to update our website in Japanese and English with news and contents from the JYBA affiliated organizations about their Buddhist youth activities, as well as their doctrines and practices.
The second is "Organize and Promote Workshops / Seminars". We are going to promote socially engaged activities in the areas of mental care, suicide issues, disaster prevention, poverty issues, social disparities, promotion of peace, etc. We will organize our own workshops, seminars, and volunteer works, so that our members will motivate and improve themselves as Buddhists who disseminate the Dharma and participate in social activities.
The third is "the JYBA 40th Anniversary Projects". To commemorate our 40th anniversary in 2017, we will implement the JYBA Anniversary Ceremony, the JYBA General Conference (to be held in the 2011 earthquake affected region), International Buddhist Youth Exchange, and the 6th Year Anniversary Ceremony of the Great East Japan Earthquake.
In the process of these missions, we will look back and learn from the legacy of JYBA, and share it with Buddhists friends in the world. We will also pray for the victims of the Great East Japan Earthquake. We will pray for the recovery of the people and the communities.
When we look at the world today, there are people striving with hope. On the contrary, there also are people unable to see a bright future. The compassion of Buddha exists for everyone no matter who they are. Our goal is to help build a world in which this compassion is realized and felt. With the theme "Compassion in Practice", we, as a world Buddhist community, shall build hope together for people living today.
Thank you so much for visiting our website and for your interest in JYBA. Let us all explore "Compassion in Practice" together.
With Palms Together
- 第19代理事長 伊東政浩
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平成26年6月30日
平成25年6月19日、全国日蓮宗青年会より出向し、JYBA全日本仏教青年会理事長に就任させていただきました。日本伝統仏教9宗派(天台宗・金峯山修験本宗・和宗・真言宗・浄土宗・融通念仏宗・臨済宗・曹洞宗・日蓮宗)の宗派全国青年会と、4地域(埼玉県・神奈川県・大阪府・神戸市)の地域仏教青年会各加盟団体の相互協力をもって組織運営、仏法興隆、社会貢献を果たすべく尽力をさせていただいております。就任して改めて実感したことは加盟団体各々が幅広い活動をされている中で全日本仏教青年会はそのネットワークを集約することのできる総数約3万人を誇る日本最大の仏教青年団体であるということであります。これは近年では東日本大震災をはじめ、緊急時に対する意識を高め、慰霊や支援活動を行うにしても、また我々の活動を広く社会へ発信するにも、組織としての動き、情報共有をもって全国にいる青年僧の団結を図るためには、非常に重要なネットワークであると全国におられる多くの僧侶が認識されていることも事実であります。そしてさらに特定宗派で運営されていないため、今期でもすでにさまざまな団体と繋がりを持たせていただいておりますが、一般社会の組織や行政団体ともコラボレーションしやすく、我々の活動の幅は国内のみならず、世界の環境、恒久平和、いのちの尊重、すべての安穏のために貢献できるその可能性は無限に広がっているということであります。
しかし近代文明により人の心、思想が混迷する現代、まさに末法に於いて、特に日本では宗教が誤解される傾向にある中、我々の伝統仏教までもが場合によっては一括りされることもあり、このままでは本来人々の心の闇を照らす筈である仏教の光が消えてしまうのではないかということも懸念され、これはもう一宗派ではなく日本仏教全体の問題であると捉えるべきであります。これからの仏教を担う我々青年僧侶は、信念と自覚をもって現状を直視し、「対話」と「合掌」の精神のもとに仏教の更なる進化を遂げていかなければなりません。未来を見据えた上でも我々の組織の存在意義は大きいと考えております。
当会の活動は主に5委員会(救援・国際・広報・教化研修・推戴)で形成されておりますが、理事長就任当日の第1回定期理事会に於いて新たに「諸宗教対話委員会」発足の承認をいただきました。今世界で名立たる宗教(キリスト教・イスラム教・仏教・ユダヤ教等々)の最前線では「諸宗教対話」が盛んに行われております。逆に「対話」ができない宗教は原理主義的に捉えられ、恒久平和に貢献するための世界的規模の思想共有する立場から外される傾向にあります。諸宗教対話はあくまでもダイアローグ(対話)であり、ディベート(討論)とは異なります。そして「対話」を行う上で、もっとも大事なのは「統合」の思想です。「統合」とは「相異なる個性、大切にしているものを大いに尊重し、それでいて和やかで絆の深い纏まりのある姿」をいいます。これは諸宗教間だけではなく人間関係に於いても極めて重要な思想で、これを以ってはじめてお互いの価値観の壁を超えることが可能となり、ともに成長し、成果を上げることができると申せましょう。
組織として新たなる扉を開け、その一歩を踏み出した当会も、すでに諸宗教対話フォーラムやキリスト教大司教をお招きしての講演、インターフェイス(諸宗教対話駅伝)等に出席させていただいておりますが、長年培ってきた「和合」の精神に、さらに「統合」の関係性を築き上げることによってより良い「諸宗教対話」を生み出し、その「統合」の思想自体が「社会発信」となり、平和な未来を切り開く指針となる仏教のあるべき姿の実現となり得ると考えております。毎年行われている当会主催による奈良東大寺千僧法要はまさに「統合の祈り」であり、参加された多くの青年僧から「普段は自分の宗派や管区の中のことで物事を捉えがちであるが、我々が僧侶として存在できているのは、まぎれもなく釈迦牟尼世尊出世の大慈悲であり、弘通の先師によって日本仏教としてお寺が成り立っているからこそ。全国各宗派の僧侶方とともに祈りを捧げ、大変ありがたい良い刺激を受けました。」といったお言葉を頂戴しております。
また当会は、(公財)全日本仏教会の加盟団体にして、さらに世界仏教とも繋がっており、WFBY(世界仏教徒青年連盟)の唯一の日本センターを担い、18カ国38ヶ所にある海外の仏教青年会と交流をしております。その中で青少年対象のプログラムで将来の社会的リーダーの育成、国際交流、伝統的仏教文化のグローバル化を目的としてアジア諸国で行われてきたIBYE(国際仏教徒青年交換プログラム)を、昨年の8月、日本担当によりCrisis Management IBYE Japanが福島県いわき市にて開催され、海外と日本の青少年たちが、ともにボランティア活動やレクチャーを通じて震災に対する正確な理解を深め、いのち、自然環境、危機管理について学ぶ貴重な機会となりました。今後も被災地への意識を風化させることなく、引き続き慰霊と復興支援活動に尽力を惜しまず、これからも人材育成、人々の幸福と平和構築のために、当会の特長を活かしつつ精進を重ねて参る所存であります。さらなる展開にご期待していただき、何卒ご理解とご協力をお願い申し上げます。
合掌平成26年6月30日 - 第18代理事長 村山博雅
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平成23年6月28日
この度、第17期宮寺守正理事長の後を引き継ぎ、本会の理事長を仰せつかりました村山博雅と申します。これまで、大阪府佛教青年会会長、大阪曹洞宗青年会会長、全国曹洞宗青年会評議員、そして本会・全日本仏教青年会理事を勤めさせていただいて参りましたが、今期、全国曹洞宗青年会の特別委員長として、第18代理事長に就任することとなりました。思いもよらぬ大役を勤め上げなくてはならない、その責任の重大さを思うにつけ、惑う自らを叱咤する毎日を過ごしておりますが、任に当たって他に譲り難し、偏にこの精神にて任期の2年間、会員諸師方と共に邁進する覚悟であります。
本会・全日本仏教青年会は、ご存じの通り日本全国の宗派・地域の垣根を越えて、青年仏教徒相互の友好と連帯を目的とし活動を展開する団体です。現在、各宗派の全国青年会として、天台仏教青年連盟・金峯山青年僧の会・全真言宗青年連盟・全国浄土宗青年会・融通念佛宗青年会・臨済宗青年僧の会・全国曹洞宗青年会・全国日蓮宗青年会の8団体が加盟し、また地域の仏教青年会としては、埼玉県佛教青年会・神奈川縣佛教青年会・大阪府佛教青年会・(社)神戸青年仏教徒会・神戸市仏教青年会の5団体が参加しています。それぞれの団体が乳水和合し、力を合わせ、様々な社会奉仕活動、仏教文化活動に取り組んでいます。
またそのような国内の活動に加え、国際的な活動もその責務としています。本会はJYBA(All Japan Young Buddhist Association)として、WFBY(World Fellowship of Buddhist Youth世界仏教徒青年連盟)に加盟し、その唯一の日本センターを務めています。全世界の仏教徒との交流を深めつつ、仏教文化の宣揚と世界平和の進展に寄与することを目指し活動しています。
思うに、この平成23年6月という時期に、上記のような活動を目的とする本会の理事長に、関西在住の私が就任させていただくということには、何か縁起の流れのようなものを感じます。3月に発生した東日本大震災は、私にとってもあり得ない程の衝撃であり、また、まだ忘れることのできない阪神淡路大震災の記憶が鮮明に蘇る大災害でした。平成7年1月17日の大震災において、私の生まれ育った寺は全壊し、友人も失いました。その時の思いは16年経った今もまだ深く胸に刻まれ、切なくやるせない気持ちにとらわれることが多々あります。しかし、その思いが胸にあるからこそまた、この生かされた〝いのち〟を大切に、意義あるものとして自らの行いに繋げていかなくてはならないという決意も生まれました。今まで、そんな心を持つたくさんの仲間と手を携えて来られたことを大変有り難く思います。
東日本大震災は周知の通り、地震規模が日本観測史上最大であるというだけでなく、大津波の発生により信じられないほどの広範囲にわたる災害を引き起こした上に、原子力発電所の事故という最悪の事態を招きました。詳細には触れませんが、阪神大震災に比して数値的規模では比べものにならないほどの災害になってしまったと言えます。その被害の甚大さを受け、この3ヶ月の間、多くの本会並びに各加盟団体会員青年僧侶の皆が、各々被災地に寄り添い続け、その各々が様々な切なる想いを胸に刻んできました。私は、今こそ改めて、人の命と存在に向き合うという僧侶の本分を全うし、青年僧侶としてできることをしっかりと見つめなくてはならない時であると確信いたします。
だからこそ、今期18期全日本仏教青年会は、災害復興支援を軸として活動を展開すべきであると考えます。その為に従来から組織される4つの委員会である「救援委員会」「教化研修委員会」「広報委員会」「国際委員会」、それぞれの委員会の役割を見直し、組織的にも再編成をはかります。
救援委員会では、震災発災以来現地にて積極的な活動を続けてきた17期救援委員会(米澤智秀委員長)の組織体制を引き継ぎ、各加盟団体等の被災地での活動をコーディネートし、また必要に応じて活動の支援補助を行います。また、託寺所・福祉避難所・行茶(傾聴)活動等、寺院・組織・団体・人材等を活用した、復興支援策を企画・提案並びに運用します。
教化研修委員会では、前期救援委員会が行っていた災害復興支援活動に関する研修会の実施や東大寺千僧法要に代表される儀式法要を通じ、今だからこそ必要な正しい知識と有効な価値意識の創出に必要とされる研修活動を展開します。
広報委員会では、会報誌の編集・発行、ホームページの再構築や新たなSNSの運用の中で、救援委員会の活動や企画提案された復興支援策、並びにその他の活動等の広報を行い、全日本仏教青年会のインタラクティブな情報発信をはかります。
国際委員会では、WFBY(世界青年仏教徒連盟)の窓口として活動すると共に、震災復興支援活動に深く関わる私たちの切なる意識を軸に、国際的に求められる仏教青年会活動、並びに日本青年仏教徒そのもののあり方を追求します。
それぞれの委員会が宗旨宗派地域の境界を超越し、力を合わせ大衆の威神力を発揮することによって、本会が持つべき素晴らしい意義が、最高の力となり現成すると信じております。
歴代理事長の皆様方、また多くの諸先輩方の想いとともに本会の長い歴史の中で培われてきたその精神性を受け継ぎ、この任期中一所懸命に活動させていただきます。本会にご縁ある皆様方のご理解とご協力を改めてお願いし、私の所信の表明とさせていただきます。
合掌平成23年6月28日平成24年9月11日
ホームページのリニューアルに伴い、一言ご挨拶申し上げます。
本会はこの1年半の間、東日本大震災の復興支援活動を中心に、様々な活動をさせていただきました。思う所は何より、東日本における被災地の復興状況と原子力発電所事故に付随する災害と問題のことです。社会の様々な分野の方々と交流を持ちつつ、各宗派、各地域の青年僧侶とともに、諸事諸相の正しい理解とそれに伴う行動を念頭に活動しながらも、どうにもならないもどかしさや焦燥感にとらわれることが多々あります。
しかし、私たち青年僧侶にできることは、私たちにしかできないことでもあるという信念のもと、瓦礫の片付け、行茶(傾聴)活動、除染作業等を研修や祈りの法要とともに継続しています。草の根的であっても、まず目の前にある活動に向き合い率先してそれを行うということが、物的なことだけに留まらず更に広く多くの方々の心に作用するということを、また僧侶として共に祈るということが、多くの方々の心に届いていくことを今まで感じ続けてきたからです。
私たちの活動は、世界仏教徒青年連盟(WFBY)において大変多くの方々の賛同を得ています。その結果、本会はWFBYのHumanitarian Committee(人道支援委員会)を担うこととなり、平成25年8月にはアジア各地の青年仏教徒が国際青年仏教徒交換プログラム(IBYE)として被災地の支援活動に参加することが決定しました。日本の青年僧侶が今どのような形で国際社会に必要とされているかを改めて認識させていただきました。
突然起こる悲しい災害や、国際社会の広い舞台の前では、私たち青年僧侶に宗旨宗派地域の垣根が無いことを、改めて身を以て実感して参りました。本会は和合僧本来の面目の中、これからも様々な活動に邁進する所存です。今後とも皆様方のご理解ご協力を、何卒宜しくお願い申し上げます。
合掌平成24年9月11日平成25年6月30日
全日本仏教青年会は、日本伝統仏教9宗派(天台宗・金峯山修験本宗・和宗・真言宗・浄土宗・融通念仏宗・臨済宗・曹洞宗・日蓮宗)の宗派全国青年会と4地域(埼玉県・神奈川県・大阪府・神戸地域)の地域仏教青年会の連絡協議体であり、その加盟団体の一つより選出された理事長を中心に、全加盟団体の会長、副会長、事務局長等を副理事長、理事として組織される理事会により意思決定が諮られる日本最大の仏教青年会です。その目的の一つは、宗派・地域の垣根を越えた全国の青年僧侶の連携であり、そのネットワークによって成り立つ時代に即応した仏教青年会活動の運営です。そしてもう一つの目的は、世界最大の仏教青年会である世界仏教徒青年連盟(WFBY)の唯一の日本センターを担い、全宗派を通じた日本を代表する仏教青年会として、海外の仏教徒と深く交流し、全世界に広く仏教文化と智慧を発信・継承し、人々の幸せと世界平和の進展に寄与することにあります。
このような本会の執行会務を、今期18期を支えてくれた執行部スタッフと共に2年間務めさせていただいた上で、全日仏青の素晴らしい特長として挙げるべきものがまず二つあるように思いました。一つはそのネットワークがもたらす高いグローバル性であり、もう一つはその通仏教性がもたらす高い社会性です。本会の持つネットワークは全国、全宗派にわたる青年僧侶のつながりだけに留まらず、WFBYを通じ、18カ国38ヶ所にある海外の仏教青年会と構築されています。この大きさは仏教青年会として国内随一であると言えます。また通仏教性に関しては、9宗派全国青年会に4地域の仏教青年会が加盟していることで、宗派としての加盟が実現できていない残りの宗派の青年僧侶も会員として加盟しています。それぞれが宗派同士の相互理解を大切にしながら連絡教義を行うことを理事会の旨としますので、どの宗派にも偏らない「仏教」という名前を掲揚することができる全国として唯一の青年会となっています。日本的な認識から考えると、特定宗派で運営される組織ではないという理由で、一般社会組織等とのコラボレーションを更に多く期待できることは大きな魅力でしょう。
本年3月11日、本会主催により福島にて厳修した、東日本大震災追悼慰霊・復興祈願法要並びに復興イベント「音と祈り、未来への光」は、この全国の青年僧侶のつながりがなければ、勿論のことながら実現するはずもありませんでした。それぞれが持ち続けてきた切なる思いが各加盟団体を深くつなげ、その思いを多くの地元の皆様方と祈りとして共有することができた、大変有り難い結集となりました。そして、この二つの特長を改めて感じさせていただいた機会でもありました。宗派名のない仏教の青年会として広報し、申し込みを募ることが出来たことと、1週間で約1,000名の参列申込をいただいたことに相関性がなかったとは考えにくいことですし、さらに、本法要開催に関する、WFBYを通じた国外への情報発信は、海外の仏教徒が日本の震災に対して持ち続けてきた気持ちを伝える機会として歓迎され、当日には多くの手紙や写真のメッセージ、また献灯のための祈りの灯火が、追悼と復興への応援の気持ちとともに届けられました。国内だけに留まらず、もっと遠い所にも寄り添う心がたくさんあるということを直接法要会場で紹介でき、また、そのメッセージは、NHKや地元新聞社等の方々にも取り上げていただき、さらに広く伝えることもできました。国内に留まらず世界に向けて震災とその現況、その思いを発信できたことに、震災に対する意識の風化を国外からも防いでいく一助と出来るかも知れないと、その可能性を一端として見いだしたように感じています。このありかたは8月に福島県いわき市で開催される「東日本大震災復興支援・国際仏教徒青年交換プログラム(BIYE)」にも引き継いで参ります。
私たちが本会に参加する上で努めて考えるべきことは、この全日仏青が特殊で貴重な全国ネットワークと国際ネットワーク、そして通仏教性がもたらす高い社会性という性格を、いかに青年僧侶の活動目的達成の為、有効に活用していくかというところだと確信いたしました。それぞれの加盟団体の皆様方におかれましては、是非ともこの各団体と被ることのない本会の大きな特長を活かし、協働することにより、それぞれの更なる可能性を高め続けていただきたいと考えます。何卒よろしくお願いするとともに、この2年間ご理解ご協力を賜りました多くの先輩諸師の皆様方と様々なゆかりある皆様、また、各加盟団体の副理事長・理事をはじめとする加盟会員の皆様方、そして執行部スタッフの皆様方に心からの御礼を申し上げまして、今期最後の機関誌におけるご挨拶とさせていただきます。
合掌平成25年6月30日