アーカイブ
30周年記念事業
第5回 国際青年仏教徒交換プログラム(IBYE)
- テーマ
- 「文化の掛け橋 宗派を超えて」
- 開催期間
- 2007年(平成19年)8月20日〜25日
- 開催場所
-
書写山圓教寺(天台宗、兵庫県姫路市)
四天王寺(和宗総本山、大阪市天王寺区)
金峯山寺・東南院(金峯山修験本宗、奈良県吉野山) - 参加者
- タイ20名、マレーシア11名、韓国7名、台湾5名、インドネシア2名、バングラデッシュ2名、シンガポール1名、日本14名
平成19年8月20日より25日まで、全日本仏教青年会がホスト役となり、「文化の架け橋、宗派を超えて」をテーマに「IBYE(国際仏教徒青年交換プログラム)、2007 Japan」が開催された。
WFBYでは、加盟18ヵ国38地域より国際的な視野を持つ仏教徒の青年指導者を育成して、加盟各国の文化や言語の多様性の壁、さらには宗派の違いも乗り越えて、お互いの理解と尊敬のもとに仏教徒の善友として結束をはかる目的で、2001年IBYEプログラムをスタートさせた。このプログラムに参加する仏教徒は、主に18歳から25歳までのユースと呼ばれる青年仏教徒で、いわゆる次代を担う仏教青年リーダーの育成を目的としている。
今回は、バングラデッシュ、インドネシア、韓国、マレーシア、台湾、タイ、シンガポール、日本の8ヶ国・地域から62名が参加し、日本からは全日本仏教会が主催する「仏教英語プログラム」に参加している大学生・大学院生が主となって参加した。
プログラムの主会場は、姫路にある天台宗別格本山書寫山圓教寺であった。ここで、海外からの参加者たちはほぼ初めての日本寺院、特に畳の上での生活を体験しながら、二日間熱気を帯びた討論を展開した。参加者には、寺での生活に加え、坐禅研修、勤行、朝食後の作務、夜遅くまでグループ討論会とかなりハードスケジュールであった。坐禅研修は曹洞宗大本山総持寺国際部講師藤田一照老師に懇切丁寧に指導され参加者一同感動の言葉を口にしていた。
本堂・摩尼殿での勤行も「宗派を超えて」というテーマを尊重し、初めに日本語(般若心経)、パーリー語、中国語、韓国語と其々、お導師が代わり順々に国際色豊かな経典が唱えられた。
討論会の初日は、自国の紹介を兼ねて自国の仏教状況の報告をし、「文化の架け橋、宗派を超えて」というテーマに沿って討論を進めた。二日目は、前日の討論会のまとめを発表し、次なる課題「クラブ25ネットワーク」について討論に入った。因みに、「クラブ25」というのは、25歳までの青年仏教徒(15年後に40歳になる若者)の集まりを各地域センターごとに組織し、国際交流プログラムをさらに活性化しようという構想で、WFBY本部からは、「クラブ25 日本」の早急な組織・運営を強く提言されているところのものである。
翌日(8月23日)からは、書写山を下山し日本文化の探訪ツアーに出かけた。神戸・大阪へと見学しながら移動し、融通念仏宗総本山大念仏寺、和宗総本山四天王寺と日本仏教の文化に触れ、翌最終日は奈良県吉野山の金峯山修験本宗総本山金峯山寺を訪れ、その後金峯山修験本宗別格本山東南院で閉会式となった。
閉会式では、参加者全員が民族衣装を身に纏い、別れを惜しみながらもそれぞれの友情を確認し合っておった。そして最後に、参加者の代表(日本の参加者)が討論会の成果物である「関西宣言」を読上げ、共通言語を英語とし英語力を高めること、意見交換の媒体としてインターネットを活用すること、クラブ25を充実すること等の提言を発表した。